猪熊弦一郎展『猫たち』
3月20日(火)から始まる猪熊弦一郎展『猫たち』(渋谷Bunkamura ザ・ミュージアム)に併せて、ミュージアムショップにて作品を展示販売していただきます。
期間中ミュージアムショップは猫でいっぱいになるそうで、その一部として7体置いていただきます。
展示場所はミュージアム入場者限定の館内ショップになりますので、チケットをお買い求めの上展示をご覧になった後でチェックしていただけたら幸いです。(3/14訂正済)
販売方法等こちらではご案内できませんので、気になる方はNADiffさんへお問い合わせいただければと思います。
夫婦ともに猫好きだった猪熊家。たくさんの猫に囲まれた暮らしのなかで、猪熊は、画家の目で猫をとらえるようになりました。彼が描いた猫の姿は、写実的なスケッチ、シンプルな線描、デフォルメした油彩画と実にさまざまで、画家が猫の魅力を存分に享受し、創作に挑戦した様子がうかがえます。本展では、猪熊が描いた猫の絵を、作風や技法、他のモチーフとの組み合わせなど複数の視点からご紹介します。(Bunkamura HPより)
という展示ですが、私は猪熊弦一郎現代美術館学芸員・古野さんの言葉に首がもげるほど頷いてしまいます。
猪熊は絵を形と色のバランスに注視して構成していた。どんなモチーフを描こうとも、絵の中では一個の「形」であり、その形を様々な「色」で描き、バランスよく配置する。具象も抽象も関係なく、彼の表現にはこの姿勢が貫かれている。その上で、猫に限っては、その姿勢に多少の揺らぎがあるように思うのだ(中略)その表情やしぐさは世の猫好きをとろけさせるような愛らしさで、画家の「形」に対するこだわりというよりは、猫そのものへの愛情がその手をつたってあらわれているような気がしてならない。(Bunkamura HPより)
愛情が猫そのものに行き過ぎて抽象形態として描くことが難しかったのではないかということ。立場は違えど、猫が好きな人はかなり共感できるのではないでしょうか。だってあのゆるやかに形を変える曲線の集合体そのものが愛らしいんだもの。
そして、藤田嗣治やジャンルを超え大佛次郎とも猫を通じてつながり共鳴しあっていたらしい。そのあたりも展示に取り上げられているのでしょうか。
どちらにしても、同じ空間の端っこでひそかに共鳴(雑音…?)できることがとても光栄だし喜びです。
展示を堪能した後で、ぜひ私の猫も見つけてみてください。